多くの人が肌感覚で「転職することは一般的になってきている」「転職をする人が増加している」と感じているかと思いますが、実際にどんな推移になっているのかは調べられていないのが本当のところ。

そこで今回政府が公表しているデータを元に転職する人が増えているのかどうなのかについて調べてみました。
意外と面白いデータでした。

転職は昔に比べて一般的なものになってきている

まず最初に昔に比べて転職が一般的になってきているという話。

2006年の厚生労働省が公表している「我が国の社会保障を取り巻く環境と国民意識の変化」という資料の46ページ(PDF)の部分を見てみます。

抜粋してみましょう。

転職者比率の推移を男女別・年齢階級別で見ると、男女とも年齢階級が若い世代での転職者比率が高く、高齢になるにつれ低くなっている。また、雇用形態別では、正規労働者に比べ正規労働者以外の労働者の転職者比率が高く、また変動も大きい。

「若い世代で転職率が高い」「高齢になるにつれ低い」と記載されているもののグラフを確認してみると1990年〜2005年間においてはどの世代でも明確な転職者の伸びが確認できます。
特に女性の若年層では大幅な伸びが分かりますね。

1990年代から見てみると転職が普及していっていることが理解できます。

最近の転職事情

また最近の転職状況は総務省統計局が2014年に公表した「労働力調査」を見てみると一旦落ち着きつつある傾向にあります。

平成26年(2014年)平均(速報)結果の概要,統計表

P16の「年齢階級別転職者及び転職者比率の推移」の部分で2004年から2007年にかけて転職者数のピークを迎え、そこから2014年にかけて減少傾向にあります。
また2014年のデータでは日本全体で約290万人の転職者がいて、内訳としては男性・約139万人、女性・約152万人となっており女性の方が多くなっているのも興味深いところですね。

この数値に関してはいろいろな解釈があるかと思いますが、「転職する人が減った」というよりも、イノベーター理論のようなイメージで転職が少しづつ普及し一旦ピークを迎えた後に落ち着いていっている状況なのではないかと私は考えています。

※イノベーター理論について
ざっくり言うと流行が段階的に世間に普及していくという話です。

・イノベーター(Innovators:革新者)
新しいものを進んで採用するグループ。彼らは、社会の価値が自分の価値観と相容れないものと考えている。全体の2.5%
・アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)
社会と価値観を共有しているものの、流行には敏感で、自ら情報収集を行い判断するグループ。オピニオンリーダーとなって他のメンバーに大きな影響力を発揮することがある。全体の13.5%。
・アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)
ブリッジピープルとも呼ばれる。新しい様式の採用には比較的慎重なグループ。全体の34.0%。
・レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)
フォロワーズとも呼ばれる。新しい様式の採用には懐疑的で、周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。全体の34.0%。
・ラガード(Laggards:遅滞者)
最も保守的なグループ。世の中の動きに関心が薄く、流行が一般化するまで採用しない。全体の16.0%。中には、最後まで流行不採用を貫く者もいる。
(参照:流行 – Wikipedia > イノベーター理論

これらの公表データを見てみると、イノベーター理論で言うところの「新しい様式の採用には懐疑的で、周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする」のところまで来ているのだと思います。
つまり転職は世間で一般的なもの(成熟した市場)になってきているということですね。

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