2016年度の都道府県別最低賃金一覧表。全国的に大幅上昇。

2016年8月23日、2016年度の都道府県別最低賃金が決定しました。

参照:すべての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました |報道発表資料|厚生労働省

実際に発行されるのは2016年10月からですが、今回はどの都道府県がどれくらい上昇したのか、長期的な視点で見ると今回の最低賃金の上昇はどうなのかを考えてみたいと思います。

 

全国最低賃金一覧表

以下、都道府県別の2016年度最低賃金一覧です。
雇用形態問わず適用されます。

都道府県 これまでの最低賃金 変更後 引き上げ額
北海道 786円 764円 +22円
青森 716円 695円 +21円
岩手 716円 695円 +21円
宮城 748円 726円 +22円
秋田 716円 695円 +21円
山形 717円 696円 +21円
福島 726円 705円 +21円
茨城 771円 747円 +24円
栃木 775円 751円 +24円
群馬 759円 737円 +22円
埼玉 845円 820円 +25円
千葉 842円 817円 +25円
東京 932円 907円 +25円
神奈川 930円 905円 +25円
新潟 753円 731円 +22円
富山 770円 746円 +24円
石川 757円 735円 +22円
福井 754円 732円 +22円
山梨 759円 737円 +22円
長野 770円 746円 +24円
岐阜 776円 754円 +22円
静岡 807円 783円 +24円
愛知 845円 820円 +25円
三重 807円 783円 +24円
滋賀 788円 764円 +24円
京都 831円 807円 +24円
大阪 883円 858円 +25円
兵庫 819円 794円 +25円
奈良 762円 740円 +22円
和歌山 753円 731円 +22円
鳥取 715円 693円 +22円
島根 718円 696円 +22円
岡山 757円 735円 +22円
広島 793円 769円 +24円
山口 753円 731円 +22円
徳島 716円 695円 +21円
香川 742円 719円 +23円
愛媛 717円 696円 +21円
高知 715円 693円 +22円
福岡 765円 743円 +22円
佐賀 715円 694円 +21円
長崎 715円 694円 +21円
熊本 715円 694円 +21円
大分 715円 694円 +21円
宮崎 714円 693円 +21円
鹿児島 715円 694円 +21円
沖縄 714円 693円 +21円

参照:(参考)地域別最低賃金の改正手続の流れ(PDF)

全国どの都道府県も21円以上上がっているのが分かりますね。
今回の改定で最低賃金600円台の都道府県がなくなります。

また2002年の全国平均の最低賃金が663円、今回の改定による全国平均の最低賃金が823円なのでこの15年近くで全国の平均最低賃金が150円以上上がっています。

 

そもそも最低賃金が上がるのは何故なのか?

そもそも最低賃金が上がるのは何故なのでしょうか。

ひとつは地方の労働力流出を防ぐためです。

例えば千葉県と東京を見てみましょう。
map
隣り合っているのに最低賃金が90円違います。

ものすごく極端な例で言うとこの県境の千葉県側で働いていて、その賃金が842円だった場合、ちょっと移動して東京で働いた方が明らかに得ですよね。
実際に「賃金が低いので隣の県に働きに出て行く」というケースも多くあり、最低賃金の低い都道府県の労働力が減っているという問題があります。
それらを是正する意味で最低賃金のアップが行われます。

また現安倍政権が「ニッポン一億総活躍プラン」の中で最低賃金の引き上げに触れていることも大きな要因の一つです。
政府案から抜粋します。

最低賃金については、年率3%程度を目途として、名目 GDP 成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が 1000 円となることを目指す。このような最低賃金の引上げに向けて、中小企業、小規模事業者の生産性向上等のための支援や取引条件の改善を図る。
ニッポン一億総活躍プラン

※ここでいう加重平均とは単純な都道府県の最低賃金を割ったものではなく、都道府県別の労働人数に応じて重みづけをして算出すること。

 

最低賃金が上がれば手放しに喜んでいいというわけでもない

「最低賃金が上がる」と聞くと嬉しい話だけのようにも聞こえますが、単純にそういうわけではありません。

最低賃金が上がるということは、会社の人件費が増えるということでもあります。
会社の人件費が増えるということは、物を販売した際に得られる利益が減るということです。

会社としてとらなくてはいけない手段は2つ。
一つは「物を高く売ること」。これは人件費が増えた分の費用を販売費に乗せるということですね。こうなってくると賃金が増えても、物を購入するのに費用がかかってしまう(物価が上昇している)ので生活としてはあまり変わらないようなイメージになります。

もう一つは「生産性を高める工夫をしていくこと」。こちらが本来あるべき姿で、人件費が上がったので、一人が時間当たり働く分を今まで以上に効率化して、従来のままの価格でものを販売しようということです。
これが上手く行けば経済も活性化する、といった算段になります。

働く側もこの生産性を意識していかないと、結局のところ、収入が増えても物価も上がるという本末転倒な結果になってしまうので注意が必要です。


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