春になると大学を卒業した新卒の社員の人がぞくぞくと入ってくる所も多いでしょう。
新卒で入社するということは社員として入ってくるので最初の目標は店長。感覚はやはり少しアルバイトさんとは違ってきます。

この「アルバイトさんと違う」という感覚を履き違えて考えてしまう人が思いのほか多いです。
そこで今回は新卒の人がどのようにアルバイトさんと接した方がいいのかをまとめてみます。

私の下に付いた新卒の子の話

私は店長をやっていたので部下に未経験の新卒が付いたこともあります。
その新卒の男の子は話している限り別に普通の子で、たまに言葉遣いは間違えているものの礼儀も普通。
「若い奴はやっぱりジェネレーションギャップがあるよ」みたいに先輩社員の方から言われていたのですが「なんだ、別に普通じゃないか」と感じました。

そのまま1〜2ヶ月が過ぎた頃、アルバイトさんから「相談がある」と言われ、聞いてみたところ「新卒の子の態度がひどい」というのです。
私の前ではその時点でも至って普通だったので、聞いた時は驚きました。

詳しく聞いてみると「言い方が横柄」「自分たちの言うことを聞いてくれない」といったような内容。
これはちょっと重症だなーと感じ、新卒の子と面談をしたのでした。

未経験者は一度フラットに「修行する」

新卒の子に改めて話を聞いてみたところ、そこまで悪意はないようなのですが言葉の節々に「社員が偉い」という考えを感じました。
「偉い」というか「自分が店舗の指揮を採らなくてはいけない」というのが逆効果になってしまっている感じですね。

それはそれで間違った考えではありません。ただ、その子の状況から言うと現在は未経験で入ってきているわけで、言わば「修行中」の身。
将来の店長候補ではあるものの、店舗内のオペレーションも満足に覚えられていない状況で「俺が指揮をとる」みたいな態度で来られてもアルバイトの人は困惑するだけですよね(笑)

新卒の子にはその点を教え、ちょっとづつ感覚を変えてもらうように教育しました。

社員は「偉い」という考えを取る

ここからは私個人の考え方です。
最終的に店長になった時に、店舗内の立場では「偉い」ということになりますが、社員はなるべくその「偉い」という思考を取り去った方がいいのではないかと考えています。
私が見る限りでは偉さを全面に押し出してゴリゴリに行く人はそこまでうまく行っていません。

とは言っても下手下手になりましょうというわけでもなく。
今でも続いている有能な同僚の人たちは、そのへんの温度感の取り方が非常に上手で、「言わなくてはいけないことはビシッと言い」「話し合いが必要な時には立場関係なくフラットに接する」といったことを徹底しています。
要は「偉さ」を出す時なんて言うのはお店の空気を締めるときだけに使えばいいものなんですね。

新卒で未経験だとこのへんを勘違いしてしまいがちなのですが、人と人との関係である以上、言われる側の心情も察してあげないと、周囲の人はなかなかリーダーについていかないのかなと思います。
新卒の方や、新卒をこれから指導する立場の方の参考になれば幸いです!