飲食業界は元々過労などが起こりやすい環境にありました。
近年で特にピックアップされてきた企業の一つ「すき家」を運営するゼンショーホールディングスが7月31日に弁護士等による第三者委員会から労働環境改善に向けた報告書を受け取ったとのことです。
今回はそのニュースの概要や、飲食業界はこれからどうなるのかなど思ったことを書いてみます。

労働環境改善に向けた報告書

第三者機関が調査を実施し、ゼンショーホールディングスに対して定義した問題点は以下のようなもの。なかなかブラックな実態が明らかになりました。

・過重労働
ノイローゼで通院
居眠り運転などの交通事故
月に400〜500時間働いて事務所や車で寝る従業員

・サービス残業
一人あたりの売上高を上げるために残業時間をつけない

・意識や風土
深夜の一人勤務で清掃に手が回らない、顧客を待たせる
経営幹部が長時間労働で手にした成功体験を部下に求めた

・企業統治
法令遵守やリスク管理の仕組みが形骸化

飲食業界が労働環境を改善しなかった成れの果て

正直なことを書くと、私が飲食業界にいたころ(すき家で働いていたわけではないです)もこれに近しい状況がありました。
例えば「一人あたりの売上高を上げるために残業時間をつけない」についても「飲食業でサービス残業ってあるの?」という項目で書いた通り、数値上の生産性は高く見えるのでこういう手法が存在しています。
これがもし一般の職員やアルバイトさんに浸透しているのだとしたら相当な重症ですがどうなんでしょう。
あと労働時間数に関しても、人が足りないとなると辞めないで会社に残っている人間が働かなくてはいけないという悪循環なのでそこも悲惨なところです。

「経営幹部が長時間労働で手にした成功体験を部下に求めた」というのも嘘みたいな話なんですけど、本当にあるんですよね(笑)
気合と根性で乗り越えてきた人がエライ人になったりするもんだから人手不足の解決策をどうしていたか聞いてもいかに悲惨な状況で働いていたかの「武勇伝」しか聞けない。これは労働環境に改善が見られない一つの原因となっています。
当時そういう「武勇伝」を聞いて「それって何の解決策にもなってないんだけどなー」と思ったのを覚えています。
そういう悲惨な状況で働くのが大好きな人達が集まっているのであればいいのです。ただ、そんな人はごく少数です。そんなことを続けていたら人が離れていくのは当たり前ですよね。

ちなみに新聞やメディアでは「すき家が悪い」みたいな取り上げられ方をしていますが、他にもここまで極端な状況にいかないにしてもこれらの予備軍となっているような会社はあります。

今回の事例は飲食業界が元々抱えていた問題を放置していた成れの果てでしょう。

飲食業界はこれからどうなっていくのか?

今回の問題で飲食業界の非常にブラックなイメージがより強くなった人もいるかと思います。
ただ、逆に私はこれを機に他の会社も含めて飲食業界が変わってくれたら、と考えています。

小川社長の会見では「マネジメントを適正にし店舗閉鎖などは考えていない」といった主旨のことを発表しているようですが、マネジメントを適正にするだけでは状況の是正は難しいでしょう。
将来を見据えて改善するのであれば一時的にでも確実に痛みは伴った改革が必要です。ゼンショーホールディングスがそこの筆頭になって飲食業界の改善を図れれば…と思うのです。

ここで環境改善し、飲食が抱えている問題点を払拭するモデルが出来上がれば飲食業は良くなり、魅力のある職場になるのではと感じます。

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