飲食のアルバイトは基本的に覚えることが多いです。
例えば料理のメニュー名だけでもかなりの数があったり、調理の仕方にしてもメニューの数だけ調理方法があります。
居酒屋に行くとドリンクメニューだって相当な量ありますよね。
こんな中で一番最初にぶち当たるのが「なかなか仕事が覚えられない」という悩み。

仕事が覚えられず叱られて、落ち込み、覚えたと思っても失敗し、叱られて…というサイクルを繰り返していくうちに「迷惑をかけているだけなのでは?」と思ってしまい、辞めるという人もちらほら。

ここを読んでいる人は気持ち新たにバイトを始めたものの、そんな最初の壁で悩んでいる人かと思います。
今回はそんな人に「どうしたらいいのか?」を元店長の視点からまとめてみます。

今日からできること

まず一番最初に書いた通り、飲食店はメニューからして膨大な量があるのでそれを数日で完璧に覚えることなどまず不可能です。ただ仕事ができるようになるにはこれを覚えなくては話になりません。
そこで誰でも、今すぐに出来るトレーニングとして次のようなものがあります。

・メモを取る(先輩に聞いたことを書く)
・何度もメモを暗誦する(口に出して言う。案外重要で覚えが早くなります)

簡単じゃないですか?
もちろんメモを取って暗唱しても次の日に全部覚えられるようなことはありませんが、何もやっていないよりははるかに覚えるのが早くなります。
マニュアルがあるのであればそれを何回も読みなおすのも重要ですね。

必要以上に落ち込まない

「仕事が覚えられない」と悩んでいる多くの人はとても繊細で真面目な人が多いです。
真面目なのはいいことですが、必要以上に落ち込んでしまうとアルバイトをすることそのものが嫌になってしまいます。

そういった人は次のようなイメージがあるのではないでしょうか。

「20点の仕事しかできなくて叱られた」→反省→「次の日は100点の仕事ができるようになって褒められた」
(※点数はイメージです)

こんなイメージであることが多いですが、実際にちょっと反省して勉強したところでそんなに急に変身できるわけではありません。
実際にはこんな感じでも十分なくらいです。

「20点の仕事しかできなくて叱られた」→反省→「30点の仕事しかできなくて叱られた」

10点しか上がっておらず次の日も叱られるわけですがちょっとづつ仕事はできるようになっています。
(現実には1〜2点上がっている程度が普通です)
仕事は「慣れ」の部分が大きいので繰り返すことにより段々出来るようになってきます。

私も相当不器用な方ですが続けることだけでなんとかやってきました。
ひとまずひと通り覚えるのに3ヶ月位は頑張ってみてもいいのかなと思います。そうすれば最初の頃よりは出来るようになっているので…。
(もちろん職場は職場としてのんびり構えているわけではないので自分でもどんどん学習する必要があります)

仕事を教えてもらえない

個人の料理店では「仕事を教えてもらえない」というケースも存在するようです。
マニュアルなどがきちんと用意されているチェーン店と比較すると理不尽な感じもしますが、これはこれで勉強になります。

基本的に仕事は教えてくれるのを待つのではなく「盗む」というものなので、そういった姿勢をライブで味わうことが出来るわけです。
「そんなライブ感いらないよ」と思われるかもしれませんが(笑)、学生の方であれば社会に出た時にこのスタンスは非常に役立ちます。

迷惑をかけているので仕事を辞めたい、と思っても

悩みに悩んだ挙句、「迷惑をかけているので仕事を辞めたい」ということもあるかと思います。
ただ、前述の通りひとまず3ヶ月を目安に頑張ってみましょう。

ほとんどの場合、教える方もそれなりの時間を教える時間に割いているのでそこで辞められてしまうとそれまでの時間がすべて無駄になってしまいます。
ちょっと生臭い話になってしまいますが採用したり、教育したりするのにもお店はお金や人材を投資をしているので突然辞められてしまう方が実は迷惑になってしまいます。

精神的に耐えられない・身体に不調が出てきそうということであれば仕方ないと思いますが、そうでなければちょっとだけ頑張ってみてほしいなと思います。