最近は結婚しても仕事をバリバリにこなすという女性の方が増えてきています。
そのこと自体は素晴らしいことかと思うのですが、本人にとっていちばん大変なのが「仕事と家庭との両立」。

自分のキャリアアップのために仕事をバリバリとこなし、家事もしっかりとこなす。
キャリアウーマンとしても、主婦としても格好良く見えますが、実際のところこれをやろうとすると相当なストレスがかかってきます。

「仕事と家庭の両立」の現実は難しいのでは

結婚後に働く女性の方で「仕事と家庭が両立できるのは当たり前」という考えの方もいるかもしれませんが、仕事も家庭もどちらも完璧にこなすのは不可能に近いのでは…と私は考えています。

この「仕事と家庭の両立」問題について興味深かったのは社会派ブロガーちきりんさんのブログ。

仕事と家庭の両立なんて、目指すのやめたらどう? – Chikirinの日記

テレビで紹介されていた共働きの夫婦の話を踏まえ「これが本当にみんなが考える理想なのか」ということを提起しています。

このテレビで紹介されていた夫婦はまさに絵に描いたような夫婦共働きの形なのですが、私もちきりんさんの言うとおり、ちょっと現実離れしているかなという印象を受けました。
頭で思い描くのは簡單かもしれないですが実際にこうした生活をしようとすると相当骨の折れる生活を強いられるはずです。

転職すれば解決する問題??

仕事と家庭の両立問題について色々と調べていたところ「理解のあるところに転職しよう」というような論調のサイトがあったのですが、実際に転職すれば仕事と家庭の両立問題が解決するのかというと大きく疑問です。

もちろん今の職場がこうした仕事と家庭の両立に理解を示していないところであれば転職することに意義はあるのかもしれないですし、実際に家庭を持ってからもバリバリと働いている人もたくさんいます。

ただ、もし「仕事と家庭を両立できない」ということで悩んでいるのであれば、根本的な問題はもっと別のところにある、と考えてもいいのかなと思っています。

仕事と家庭が両立「できない」のは当たり前

まず、当たり前ですが時間は有限です。
その有限の時間の中で仕事と家庭を完璧にこなすというのはどうやっても無理が出てきます。できている人がいるにしても、先程のちきりんさんのブログにあるように「超人」レベルの一部の人だけでしょう。
それに生活は仕事と家庭だけではなく、趣味・娯楽の時間などもあり、単純に仕事と家庭が回せればいいというものでもありません。

どちらも完璧にできるもの、という思い込みは非常に危険でストレスが過度にかかってしまうので、最初から「仕事と家庭が両立できないのは当たり前」という考えを持っておいた方が楽なのかなと思います。
その上で仕事も続けたいし、家庭も穏便にしたいという場合にはどこかで力を抜く必要があります。
例えば次のようなものです。

  • 家庭の雑用の頻度を減らす(炊事洗濯は休日にまとめてやる。食事はまとめて作って冷凍しておくなど)
  • 会社の制度を積極的に使う(時短制度など。こうした仕組みを積極的に導入している会社であれば転職する意味はあると思います)
  • 夫に協力できるところはしてもらう(ここは一番重要です…主に家庭の面できちんと分業した方がいいでしょう)

「仕事と家庭が両立できないのは当たり前」という前提で考えていくと「どこで調整すれば自分にできる範囲なのか」を考えるようになります。
その上で、自分の生活で調整しながら仕事を続けていってもいいでしょうし、家庭や子供の育児との両立に理解のある職場に転職してもいいでしょう。考え抜いた結果、兼業主婦ではなく専業主婦になるという道もあるでしょう。

逆に「仕事と家庭が両立できて当たり前」という考えだと、明らかに無理な時間でやりくりしなくてはならず、かつ、できないことに対してのストレスが自分を追い詰めてしまいます。悪化していくと夫との関係性も悪くなったりすることもあります。

「両立ができて当たり前」ではなく「両立ができなくて当たり前」で考えていくことが、仕事と家庭の両立のポイントなのではないでしょうか。